みなさんは和室にある掛け軸や、短冊をスラスラと読んでみたいと思ったことはありませんか。それを叶えてくれる本がこれ、『古文書入門 くずし字で「百人一首」を楽しむ』(中野三敏著 角川学芸出版、2010年11月25日)という本です。
私は中野三敏先生から戴きましたが、この本はかねてから中野三敏先生が唱えておられる「和本リテラシー(くずし字を読む能力の回復)」の実践編として作られています。帯には先生のお弟子さんのロバート・キャンベルさんが「文字を忘れた日本人よ、江戸の理解は平仮名から。」とあります。
見開きの右ページに百人一首の板本の影印があり、左ページに翻字と現代語訳などが書いてあります。私達のような、素人にもくずし字を読めるようになってもらいたいという先生の考えに基づいて作られたものです。
私は、この本を読んでいけば、今まで読めなかった掛け軸等が読めるようになると想像しつつ、後ろにある「くずし字一覧表」をコピーして読んでいます。結構面白いですよ。価格は2000円(税別)です。この本が売れれば? 中級、上級編を予定しているということなので、みなさんにぜひ読んでいただきたいと思います。