サバイバル時代の始まり
29日にニューヨーク外国為替市場は景気減速に嫌気を理由にドル安円高で76円台になった。米国と欧州での財政赤字は世界的経済問題となっている。日本の財政状態は国債発行高で見れば世界最悪で財政再建策が求められている。
(日本の政治は)
日本の政治家は何を考えているのか。政治の船長たる首相と閣僚との閣内不統一で操船がままならない。一刻でも早く行うべき東日本大震災復興でも、3次補正に向けての与党内調整も進展せず、財源問題では総論賛成各論反対で身動きができないで居る。今年度の予算では歳入の4割を賄う赤字国債発行法案も、なお成立のメドが立っていない。与党内では選挙を意識して増税反対論が勢いを増している。歳入の増加がなければ復興債は償還のあてがなく、事実上は赤字国債の積み増しになる公算が大きい。若い世代に負担を増やすだけでは政治家としての責任が感じられない。事態は急を要する。財政問題は11年度の基礎年金の国庫負担の不足分(2兆5千億円)などの手当てにも不足し、日本でもデフォルト(債務不履行)陥る事になると聞く。
(足下の地方経済は)
日本・米国・欧州の主要国各国の財政問題の深刻さは、輸出で繁栄している新興国への影響は大きい。国内の中小企業でも同様で、大手輸出企業からの受注と国からの公共投資を基盤としている。通常年度で5兆円規模の予算規模で、10年間で大震災復興予算は23兆円と聞く、であるならば地方経済は大幅な縮小を求められる。官民共にその対応策をたてなければリストラ以外生き残れない。
(個々の企業経営は)
地方経済は公共投資が大黒柱、それが細る事になるのであれば、急速に流れるお金が減少する。資金繰り状態の悪い企業は事業経営の破綻がここ数年で現実の問題となる。金融機関も不良債権の増加が見込まれれば、融資姿勢は厳しくなる。これまでつなぎ融資に応じてくれていたとの安易な資金調達は出来なくなる。世界に希な信用取引は無くなり、現金取引のみなると考えるべき。
(縮小する経済下での金融機関と会計事務所の役割)
事業継続の意欲のない企業についてはこれ以上の債務を抱え込み、経営者の生活を犠牲にすることなく事業から撤退する方策(廃業・合併・M&Aなど)を支援することが大事。意欲ある経営者には信用取引でなく現金取引という保守的姿勢で資金繰りを見直し、健全経営を目指す支援を行うことが必要。地域の雇用を守り、経済の再生可能な基盤を維持させることが、例え自らの企業規模を縮小させることとなっても、金融機関と会計事務所に求められている姿ではないか。
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