もっとも簡単な記帳と究極の電子申告
日常業務で考えることなんですが、帳簿を納税のために記帳するなら、もっとも簡単記帳と手間の要らない税務申告とはどの様な姿かなのか。税法が誰でも理解できる簡素な規定になることを前提として以下のようなことが考えられる。
(もっとも簡単な帳簿)
取引はすべて、一銀行の一普通預金口座だけ使い、インターネットバンキング契約をする。毎月の記帳は入出金記録をダウンロードし、エクセルで帳簿形式にし、不足記帳項目だけ入力すれば出納帳は完成、年度末に科目コード毎に自動集計すれば元帳が完成する。
(電子申告で)
近未来、消費税の増税と共に税と社会保障の一体改革でインボイス導入があれば、消費税は単なる集計業務、集計した電子データを国税庁に伝送するだけで申告は完了、後は納税だけ。
法人税申告は、上記の記帳記録から応答式のシステムを利用すれば自動的に申告書が作成される。難しい税法知識を使わなければ、納税額は多いかもしてないが、専門家に報酬を払うコストを考えれば、大きな差はない。
償却資産税申告も、資産勘定にある新規計上額を市町村に新規資産として伝送するだけで終了する。
(税理士は法律業務)
税理士は記帳のために多くのスタッフを雇い、適法な記帳を保持し、適正な納税額を求めるために、毎月お客さまに出向き指導を行っている。これが上記のような記帳とテレビ電話・パソコンの連動があれば事務所で法的要件を満たせば税務監査は出来る。後は税法上の判断・助言と経営上のワンポイントアドバイスだけになる。
(問題点)
通帳への記帳だけで、取引内容のすべて分かるか否かは、税理士に実務家としての連想力が求められる。論語に「子曰。不憤不啓。不非不發。舉一隅。不以三隅反。則不復也。」とあり、その通訳は「孔子は云われた。「問題意識をもって自ら取り組もうという情熱ない者は、ヒントを与えてもピンと来ない。解決の糸口を見出そうと粘り強く努力する根気のない者は、何を教えても身につかない。喩えて云えば、四角いものの一隅を教えたら、あとの三隅を試行錯誤しながら解明する位の意欲がなければ、何一つものにならないのだ」と云われている。お客さまの業務内容すべてと業界特性の理解が必要。
(事例として)
例えば、取引が修繕なのか資産購入なのか、資産購入であれば使用可能にするための諸経費の存在を即座に指摘できなければならない。貸倒処理のように税法で適用要件が定められていれば、適法に処理するためのチェックリストを添付ファィルで送付し、指導し、訂正を求め適法指導記録を残さなければならない。
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