26日の新聞に、日産自動車は、販売が低迷する高級車「プレジデント」「シーマ」を8月末で生産終了するとありました。


(プレジデントとの出会い)

 40年前に亡くなった叔父の愛車がプレジデントでした。トヨタのセンチュリーと並ぶ日本を代表する高級サルーンでした。叔父は子どもの私に「ひとかどの人物になれ」と励ましてくれ、仕事先まで同乗させ社会見学をさせて頂いた。


(叔父は憧れ!)

 地方の税務職員の息子には、プレジデントは夢としても画けないほど遠い存在でした。それから40年、定年年齢になれば幼い頃からの夢は一つひとつ消えていくのです。大きく高額な車を運転する程の経済力はこれまで持ち合わせることはなかった。今は街中の駐車場に難なく駐められる車にしか関心がなく、プレジデントは名実ともに雲の上の車になりました。


(文化とは無駄遣い)

 高度成長時代までは、地方にも高級車が走り、夕刻になれば料亭に灯がともり黒塗りから人がおり、ネオンが輝くキャバレーに人が集まっていました。今ではいずれも消え、お座敷がなくなり、芸者さんは廃業し、着物も高級食器は売れません。ただ、コンパニオンと居酒屋さんだけが忙しそうです。新興国のような躍動感が無くなった気がします。次の世代はこれで夢を持てるのか勝手に心配しています。




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