2011年の経済見通し
7日の午後は、八十二銀行と長野経済研究所共催の講演会に出かけました。講師は伊藤元重東京大学大学院教授、テーマは「2011年の経済見通し」で、一年の始まりに大きな示唆を頂きました。
(大きな出来事を前にしている)
1,国債の暴落があるかもしれない。
2,アジアが成長し、グローバル化の進展で産業の空洞化が一層進む
3,日本経済は時代に適合していないから、企業の再編が進む
(国債の暴落)
日本では、将来の年金・医療が心配で、家計がお金を使わないで、銀行に預金している。銀行は企業への投資より安全な国債購入を選択している。実態経済と金融が乖離しているバブル状態で、当分デフレが続き、金利は上がらないのが現状である。政治家も選挙に不利だとして増税できないでいるが、どこかで金利が上がり、資産価値が下落した時、企業経営者の行動が問われる。
(グローバル化)
日本は、米国・ドイツなどの先進国に比べて海外進出の割合は低く、大企業は国内生産にこだわってきたが、ガラパゴス減少と比喩される通り、アジアの成長に伴い、グローバル企業に変身しなければ生き残れなきなった。従い、産業の空洞化は一層進み、地方中小企業は、大企業との共生は無理、自社のマーケットに合わせた商品開発に向かわざるを得なくなる。
(企業の再編)
少子高齢化・財政縮小の時代、建設土木・デパート小売・住宅産業など供給が過剰である。需要に合わせた再編が起きる。後10年で50%経済が縮小すると、40%の企業が消え、60%が残るだけである。
(生き残るカギはビジネスモデル)
経済の軸足は大きく変化する時を迎え、大事なのは企業戦略、上流・中間・下流に分け経営戦略を考えるスマイルカーブ理論が参考になる。上流として、オンリーワン商品を持ていれば成長するアジアが大きなビジネスチャンスとなる。下流では品質の良いもの・技術があれば売れるとする時代は過去、ユニクロ・アップル社のように経営者の個性から生まれるビジネスモデルで成長する。中間は儲からない、賃金の低い中国・インドの世界。
(ビジネスモデルのポイント)
1,変化をつかむ事
2,ITを駆使する事
3,少子高齢化に対応する事
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