半世紀ぐらい前、税理士事務所は、女性が毎日お客さまからお預かりした、領収書・通帳から会計伝票を起票し、元帳を作成、試算表にまとめていました。「段ボール会計」と自虐的に比喩していました。そんな記帳屋さん仕事もコンピュータの出現で変化の時を迎えました。


(会計システム)

 全国で数多の計算センターが誕生しました。そのシステムの基本設計も色々で、一年分の入力を終わり、結果を確認して遡っての修正が可能なシステムもありました。飯塚毅先生は訴訟事件になっても証拠能力を持たせるため、「正規の簿記の原則」を遵守し、遡及性を排除するシステムを構築し、「月次巡回監査システム」による正確な経営情報伝達するシステムモデルを昭和41年に公開し、全国展開に乗り出しました。


(正しいことを、正しく!)

 税務当局にも「租税法律主義」唱え、会員には「一円の不足もなく、一円の納め過ぎもない」徹底した事務所運営を求めました。これはお客さまから報酬を頂き、お客さまのために税務申告を行ってきた税理士には目の覚める思いでした。また、飯塚先生の意見に賛同した税理士が組織したTKC全国会運営でも、運動の中心性がぶれないために、「多数決の排除」を宣言され、強いリーダーシップを発揮されました。


(TKC全国会)

 税理士法という法律の下で業務は安定していますが、次第に税理士に時代の変化に対する危機感が薄くなって「ユデガエル」状態になっています。その時、「税理士の集団死滅の時きたる!」と警鐘乱打する飯塚先生の持つ強力な指導力・個性で築き上げられた組織が「TKC全国会」であります。組織運営のすべてで、基本理念「自利利他」、目標「租税正義の実現」が満ちあふれています。宗教団体かと誤解されることがありますが、違います。個々の会員が持つ、どんな時でも「公平な税務行政実現」を願いを同じくする仲間なのであります。


(理念の浸透は)

 理念の浸透は容易ではありません。飯塚先生が全国を回ることは適いません。そこで、臨済宗の僧侶「高橋宗寛」和尚が名代となり生涯研修での「理念研修」と、「原点の会」を全国に立ち上げ、個別指導を行っています。和尚は飯塚先生から「生活の面倒は見るから、君しか居ない」と理念専任講師を頼まれたと聞いています。


(両刃の剣)

 兵法の書「孫子」に、「敵を知り己を知らば百戦危うからず」と云われています。TKC全国会は飯塚先生の「自利利他」で固まっている集団でありますから、会員・ビジネスパートナーにもその理念を共有することを求めます。その理念が分かれば、TKC会員の心を動かすボタンが自然と理解できます。



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