既得権として比較的高給を得ている年齢層から見ると、若年層の給与が安く、就労の機会が少ない現実に戸惑いを感じている。特に確定申告期で多くの各年齢層の賃金・所得を知るとその思いを強くする。


(グローバル化すると云うことは)

 「賃金はどこで下げ止まりするのか」との問いには、「いま上昇中の中国の賃金ベース如何」と私は答えています。グローバル社会では一定の幅で物事の価格が収斂される。安い賃金を求めて大企業は世界中に工場立地先を移動させている。国家も工場誘致に直接税・間接税を下げ比較優位さをアピールしている。日本も例外でなく、法人税引き下げを行い、減収分を消費税引き上げで補てんしようとしている。


(歴史に見る同時性と一体化される世界とは)

 世界の古代文明は、中国・インド・エジプト・中東で同時期に花が咲いた。そして、20世紀末までの近代・現代は欧米優位の一体化(グローバル・スタンダード)が進められてきた。ではこれから先はどのような世界史が始まるのかは、「国」を単位とする歴史の寄せ集めではない、「明日の世界」をどのようにイメージすべきかが問題になります。


(「明日の世界」と日本)

 日本はこの半世紀自由主義経済下でその恩恵に与り、高い国民所得を享受することができた。しかしこれからは一国のみが恩恵に与る環境下にはない。グローバル・スタンダードは欧米諸国のものでは無くなった、世界各国との比較が求められる。となれば、日本の高賃金・高福祉を実現させる国力の維持は難しくなる。財源である税収は諸外国との比較で一定の幅の中に決まることとなる。日本の「経済は一流、政治は二流」では過去の話、これからは政治が一流で、先送りせず物事を決定する当たり前の統治能力を高めていかなければ、国民の不満を抑えられなくなる。



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 なお、私からのメッセージは・・・・・