10年程前、税理士会のセミナーに講師としてお招きした中里東大教授が、講義中に「・・・団塊の世代は、数の力に頼り、威張り、若い世代の頭をおさえておきながら、その老後に支給される年金を負担させるとんでもない世代だ・・・」と話されたことにショックを受けたことを記憶しています。


(平田日経本社コラムニストの記事2012.5.14)

 高齢化する先進国に共通の悩みは社会保障などの世代間格差であります。日本では670万人の団塊の世代の動向が気になるところ。「いい思いをしてきた戦後のベビーブーム世代が、実に多くの問題を若い世代に押しつけている」との批判があります。そこで、平田氏は下記の提案をされていました。


(後輩犠牲の高福祉では)

 年金、医療と介護で生涯に国から受け取る給付と保険料の支払額を比べると。ほぼ50歳より上は受取額が支払額より多く、その下は支払額が受取額を上回る。団塊の世代は2000万円前後の受け取り超過となる。団塊世代は、バブル後の20年間の経済停滞や財政悪化に直接、間接に手を貸してきた。社会から得るものは多く与えたものの少ない世代である。


(団塊の世代は社会に何を還元できるのか)

 団塊の世代に社会保障受給を含め下記の自制を求めたい。

1,社会保障改革や消費税増税に協力すること。
2,退職後は起業し、年金受給を減らして欲しい。
3,少子化や寿命の延びに見合った年金給付削減を受け入れる。
4,基礎年金の支給を66歳とすること。
5,医療では窓口負担を3割とすること。


(私も24年生まれの団塊の世代)

 平田日経コラムニストの意見には賛同します。ただし、「いい思いをしてきた・・・」との記述には異論あります。団塊世代の最後24年生まれは、高校・大学入試では浪人組を加えて最高の競争率に直面し、高度成長が陰ってきた時に就職し、年功序列の世界では役職者には成れず、最後は早期退社で定年となった。頭を抑えられ「いい思い」の記憶はないが、社会制度改革に無為無策であったとの批判は認めざるを得ない。


(数の力に頼ることなく・・・)

 年金受給の逃げ切り世代である団塊は、年金・医療問題については我が身の損得で黙り込むのでは、誰のためにもならない、社会保障・税の一体改革に理解を示し、地域社会ではボランティア活動に参加し、起業をし、これまでの経験を社会に還元すべきと考えたい。



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