8月31日に「クリーン長野運動本部定期総会」があり、この運動には長野ライオンズクラブも参画しているので、クラブ会長は理事の職として出席しました。
(観光都市としての美化)
長野市は長野県の県都であり、庶民信仰の仏都として観光客をお迎えするに相応しい環境を保全するキャンペーン「ゴミゼロ運動」も38年目を数えています。長野ライオンズクラブも当初からゴミゼロ清掃に参加し、市民の方々の参加が得られれば場所を変え、現在は善光寺さんの納骨堂「雲上殿」前庭を担当しています。
(講演会は「有害鳥獣問題と環境保全」)
信州大学農学部武田先生から「人の生活が鳥獣害を助長する~廃棄物の視点から~」と題して講演を頂きました。薪炭林や中山間地の耕作地の放棄で、かっては手入れが行き届いていた里山も荒れ、人々の生活範囲と野生動物の生息地の緩衝地帯がなくなり、生活の中で出される生ゴミが野生動物の餌となり、野生動物の繁殖率が高くなり、農業被害と、町中まで鹿・猪・熊が出没するようになってしまいました。
(森林税が生み出した鳥獣害)
長野県では森林整備のため、県民から年間500円の森林税を徴収しております。薪炭などの利用が無くなった里山は、木々が密集状態となり地表に日光が届かず、光合成がなされなく、表土が形成されず保水能力が弱くなり、大雨・強風で倒木が起き、水害の危険性が高まっています。そこで、県として森林税を財源として間伐事業を進めています。伐採がなされ、太陽の光が地表に届き、草が茂り表土が戻って来ましたが、それがまた鹿・猪・熊には餌の供給となり、一層生息頭数が増えています。
(新たな負担、有害鳥獣の駆除)
長野県の野生動物による農業被害金額は、年間967億1千万円になっております。治山治水には役立った間伐事業も、野生動物の頭数を増加させ、本来の生息地深山から耕作放棄地が増える人里・町中までに餌を探しに出没することとなりました。現在では、農作物の被害防止と住民の安全確保から駆除が必要になっています。
(バランスが大事)
我々人間は、無意識に捨てた生ゴミで野生動物を餌付けさせ、森林整備で餌の供給を進め、野生動物の生息地拡大を助長し、その生息数を増やしています。かえって、その駆除・被害対策に税金を使う結果となっています。治山治水のための森林整備はともかくとしても、我々住民は生ゴミの放置は防がなければなりません。共生する社会では生態系のバランスが必要、動物生息数と駆除等対策費に、賢明なバランス感覚が求められています。一人ひとりの日常生活における注意が税金という「社会費用負担」を少なくします。
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