5月10日、財務省は2010年3月末時点での国債や借入金などを合計した国の借金(債務残高)を前年同期に比べて36兆4,265億円(4.3%)多い882兆9,235億円と発表しました。
 これは、前回発表の2009年12月末時点(871兆5,104億円)を11兆4,130億円も上回り、過去最大の額となります。

 総務省の4月1日現在の人口推計(約1億2,739万人)に基づいて計算すると、赤ちゃんも含めた国民1人あたりの借金残高は約693万円となる計算です。
 要因として、景気後退に伴う相次ぐ補正予算の計上により、全体の約7割を占める普通国債の残高が8.8%増の593兆9,717億円に膨らんだことだといわれています。
 また、地方が抱える長期債務残高は2010年度末で約200兆円程度と見込まれており、国と地方を合わせた借金は、大台の1,000兆円を突破する状況となってしました。

 この国の借金である882兆9,235億円は、2010年度一般会計予算の歳出総額92兆2,992億円の約9.6倍であり、同年度税収見込み額37兆3,960億円の23.6倍にも及びます。
 今後、2010年度予算では、新規政策の財源不足を補うため、44.3兆円の新期国債発行を予定しており、2010年度末には国の借金が973兆円に達すると予想されています。
 今後の財政規律の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成22年5月18日現在の情報に基づいて記載しております。