TKC全国政経研究会



 TKC全国政経研究会は、税制等改正要望の重点事項に、「消費税を引き上げる場合には、複数税率及びインボイス方式は採用せず、帳簿方式を採用することとする」を掲げております。
 国と地方の行財政改革を徹底しても、最低限のプライマリーバランスに必要な財源として消費税率を引き上げざるを得ないが、その場合でも、複数税率及びインボイス方式は採用せず、引き続き帳簿方式を採用すべきだとしております。

 OECD各国のなかで、帳簿方式を採用している国は日本だけで、わが国中小企業の記帳レベルは諸外国と比較して最も高く、その基盤により帳簿方式が成り立っています。
 一方、諸外国は中小企業の記帳レベルが低いために、インボイス方式を採用せざるを得ない現状があります。
 インボイスの不正発行による脱税問題も発生しており、インボイスが、あたかも消費税額を正確に捕捉できる万能ツールであるかのような認識は明らかに誤りだと指摘しております。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成24年2月10日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。