国税庁



(前編からのつづき)

 国税当局では近年、
①納税者の資産運用の国際化に伴い、海外の金融機関に預貯金や株式を預けたり、資産を運用したりする富裕層がその資産(遺産)を隠匿するケースが見られることから、資料情報や相続人・被相続人の居住形態等から海外資産の相続が想定される事案について積極的な調査を展開
②申告・納税義務があるにもかかわらず申告しない者も後を絶たないことから無申告事案の調査にも力を入れております。

 2010事務年度は、海外資産関連事案として前事務年度より30.9%多い695件を調査した結果、国内資産の申告漏れを含めて同28.9%増の549件から267億円(前事務年度比16.3%減)の申告漏れ課税価格を把握しました。
 また、無申告事案についても前事務年度より67.7%多い1,050件の実地調査を行い、うち約76%に当たる795件(前事務年度50.6%増)から1,055億円(同39.5%増)の申告漏れ課税価格を把握し、加算税を含め81億円(同64.9%増)を追徴しております。

(注意)
 上記の記載内容は、平成24年3月10日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。