中小企業庁



 中小企業庁が、中小企業の実態に合った会計のあり方を検討している「中小企業の会計に関する研究会」において、中間報告書案を公開した旨の報道がありました。
 同中間報告書案によりますと、中小企業の場合、会計情報の開示が求められる範囲は取引先、金融機関、同族株主、税務当局等に限定されていることに加え、経営者や従業員の会計に関する知識も十分でないため、高度な会計処理に対応できる能力や十分な経理体制を持ち合わせていないという実態があり、資本市場を通じて外部の投資家から資金調達を行う大企業とは、要求される会計処理が大きく異なっているのが現状です。

 そのため、中小企業の会計処理のあり方としては、
 ①中小企業に過重な負担を課さない実行可能な会計
 ②実務における会計慣行を最大限考慮し、税務との親和性を保てる実務に配慮した会計
 ③経営者が理解でき、自社の経営状況を適切に把握できる経営者に役立つ会計
 ④金融機関や取引先等の信用を獲得するために必要かつ十分な情報を提供する利害関係者とつながる会計が望ましいとしています。
(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成22年9月14日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、会計、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。