毎年、所得税の確定申告時期になりますと、税理士のニセモノがよく現れます。
 税務署職員と名乗って、税金徴収をする詐欺行為も出ております。
 あるいは、税理士のニセモノがあなたに「バカ正直に税金納めてどうするの? オレに任せれば税務署の役人に顔がきくから、うんと税金を安くしてあげるよ」などと言われたら、一瞬迷うかもしれません。
 もちろん、そんなバカな話があるワケがないと思っても、欲に目がくらんでしまい、税理士のニセモノに申告を任せてしまう人もいます。
 なかには、タックスコンサルタントなどと称する税理士のニセモノに莫大な報酬を請求されてしまうケースもあるそうです。
 税理士のニセモノは甘い話をぶらさげて近づいて来るのです。

 そもそも税理士のニセモノとは、税理士の登録をしていない者をいいます。
 税理士登録をするためには試験制度、登録制度の基準をクリアし、かつ会員としての研修などの義務を果たしていなければなりません。ところが税理士のニセモノにはそれがありません。
 また、税理士のニセモノには、現に税理士でない者と、税理士であっても現在税理士業務を行ってはならない者がいます。
 
 税理士のニセモノとは、
 1.他の税理士の名を借りて税理士業務を行っている者
 2.税理士事務所の使用人と称して税理士業務を行っている者
 3.懲戒処分で税理士の登録を抹消された者
 4.税理士となる資格をもつが未登録の者
 5.税理士でないのに自称税理士の者などがあげられます。

 被害にあわないためにも、身分証明書の提示を求める、あるいは実在を電話等で確認するなど、十分注意して下さい。

(後編へつづく)