財務省:輸入事後調査結果



(前編からのつづき)

 また、納付不足税額の多い品目上位をみますと、
①電気機器の26億2,766万円
②調製食糧品の16億7,342万円
③機械類の12億5,903万円と続いております。
 申告漏れの事例では、中国の輸出者から集積回路を輸入している輸入者Aが、輸入貨物の製造に必要な材料を無償提供していたケースが報告されております。
 このケースでは、無償提供した材料は課税価格に含めるべきでしたが、課税価格に含めておらず、申告漏れ課税価格は65億3,500万円にのぼりました。
 
 また、その他のケースでは、輸入者Bは、フィンランドの輸出者から通信機器などを輸入しており、輸出者との取り決めにより、国内での売上実績などに応じて取引価格を見直し、遡及して価格調整を行い、調整金を別払いしていたケースが報告されております。
 このケースでは、別払いした調整金は課税価格に含めるべきでしたが、Bは課税価格に含めずに申告していました。
 同調査では、その他の申告漏れも確認され、結局、申告漏れ税課税価格は35億1,400万円、追徴税額は約1億9,300万円にも達しました。

(注意)
 上記の記載内容は、平成23年6月8日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。