労働総研は、消費税5%の引上げによって、GDP(国内総生産)が2.5%低下し、100万人以上の雇用が失われ、税収も10兆円余の増収の一方で2兆円以上の減収が生じるとの試算を発表しました。

 同試算によりますと、消費税の5%から10%への増税は、家計消費需要を13兆9,180億円減少させてしまい、それによって国内生産額が21兆2,643億円、付加価値額が12兆2,046億円減少し、GDPは2.53%の減少となるとしております。
 その結果、労働量が就業者ベースで157.5万人分、雇用者ベースでは114.9万人分失われ、それに伴い、国・地方合わせて税収が2兆1,660億円減少するとしております。
 産業・部門別に減少額をみますと、「食料・飲料・たばこ」、「農林漁業」、「個人サービス」、「金融・保険・不動産」の順に影響が大きく、これらでは、国内生産の3.5~4.4%減少し、概して中小企業や個人営業が多い産業・部門の国内生産減少額が大きいといっております。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、平成24年3月19日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。