「税・社会保障一体改革」に伴う消費税増税の実現を目指す政府が、2011年度中にPR費として投じた額は、約8億円だったことが明らかになりました。衆議院の厚生労働委員会で野党議員が指摘したものです。

 新聞・雑誌広告やBSテレビの特番などに、昨年度は合計約8億円を投入していました。その一例として、女性誌『anan(アンアン)』には4ページのイラスト入りカラー広告を掲載。「社会保障制度を守り、進化させ、受け継いでいくためにも財源の確保が求められています」と消費増税の必要性をアピールする内容で、古川元久経済財政政策担当相が「負担の見直しや給付のあり方の見直しが必要」と訴えています。
 このほか、「一体改革」関連の政府広報としては、新聞広告のほか雑誌9誌に広告を掲載。また、BSテレビで特番を組む費用にも投入されており、対話集会・シンポジウムの開催費や各種パンフレットの制作費、フェイスブックやヤフー動画などのネット媒体なども含め、合計約8億円が投じられたといいます。

 消費税増税の実現を目指す政府では、PR活動に余念のないところですが、「税金の無駄遣い」などとして指摘されているのは広告宣伝費だけではありません。国会議員の赤坂議員宿舎(東京・港区)の家賃が、月額約8千円値下げされたのもそのひとつです。
 3LDKで9万2127円だった赤坂宿舎の月額家賃は、この4月から7836円引き下げられ8万4291円になりました。都内の一等地に立地する赤坂宿舎は、従来までの家賃でも周辺相場の5分の1~6分の1とみられていたため、格安がさらに安く〝激安〟になったかたちです。また、赤坂宿舎の駐車場代は月額約2万円で、こちらも「超格安」となっています。
<情報提供:エヌピー通信社>