(前編からのつづき)

 さらに、公営競技に関する所得を一本化して、新しい所得区分を設けることも提案しておりましたが、いずれも2013年度税制改正では実現しませんでした。
 現在、公営競技の配当金の所得区分について明記しているのは通達のみとなっており、法律では一時所得の定義こそ規定しているものの、公営競技の配当金がこれに当たるとは明記されておりません。そのため、国税庁では法整備は欠かせないと考え、公営競技に関する所得を一本化して新しい所得区分を設けることにより、一時所得を構成する収入から競馬や競輪等の払戻金だけ抜き出し、管理を容易にしたいとみられております。

 さらに、国税庁では、公営競技による所得を申告分離理課税方式にすることも視野に入れており、抜本的にギャンブル税制を見直したいものとみられております。
 今回の2013年度税制改正においては見送られましたが、2014年度税制改正に向けて、意見書に盛り込んでくることが予想されており、今後の動向が注目されます。

(注意)
 上記の記載内容は、平成25年6月12日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。