(前編からのつづき)

 また、「減価償却制度」については、機械及び装置の減価償却の方法を定額法に一本化するとの意見がありますが、定額法への一本化は大きな変更と指摘しております。
 中小法人等(資本金以外の指標も検討すべき)は内部留保が少なく、設備投資の大半を金融機関からの借入金で行っている事例が多く、このような中小法人については、定額法を原則としつつ、定率法を選択により認めることが必要と示しました。

 また、「中小法人等の法人税率の特例」は、諸外国においても、中小企業等に一定の軽減税率を適用している事例が多いことに留意すべきとして、廃止することに反対しております。
 法人税の軽減税率を適用する最重要指標は所得であり、大法人と中小法人等の区別をすることなく、その事業年度における所得金額が一定の金額までの法人について、現行の軽減税率を適用すること等の検討を提案しました。
 そのほか、「法人事業税における外形標準課税」は、都道府県の財政の観点から、拡充する意見がありますが、事務負担の増加や執行上の課題(都道府県が調査を行う)を考慮すると、外形標準課税の拡大には反対しております。
 今後の動向に注目です。

(注意)
 上記の記載内容は、平成26年7月2日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。