“臨機応変”こそ、中小企業の特性の筈なのに?
●経営とは環境適応業である
『イオン』(旧ジャスコ)というスーパーがある。
地域特性を考慮しながら、営業時間を早朝に繰り上げ、早朝の7時や8時から開店する店もある。また全国的に単身世帯が増加する傾向を読み、一種のスキ間商法ともいうべき『まいばすけっと』という、都会型の超小型スーパーを増やしている。
この『まいばすけっと』は、本来は朝8時開店だが、現在は朝7時から営業している店もある。しかも閉店は、夜の11時まで商いをしている。
市場(顧客全体の動き=ニーズ)の微妙な変化に刻々と対応して、柔軟かつ臨機応変に、売り方も変化させているのである。
昔は、組織が大きくなれば、「巨艦は方向転換に30分以上もかかる」などといって、組織が大きいゆえに変化への対応が遅い、というのが定説だった。しかしそれでは、国際競争に負けてしまう。
そこで、イオンだろうがイトーヨーカドーだろうが、臨機応変は当たり前。
朝令暮改に近い臨機応変こそ、現代の経営、と言う人さえいる。
ところが、シャッター銀座とも呼ばれる、各地の売れない商店街を通ると、ありし日の繁盛時代の考え方から、一歩たりとも外へは出ないぞ!と言わんばかりに、過去の商習慣を金科玉条にして、変わらない商売法を、かたくなに抱え込んでいる店も少なくない。
たとえば営業時間でも、“午前10時開店”にしがみついている店も少なくない。
「経営とは、環境への適応業」という考え方が、まるで感じられない。
同じ東京23区内でも、大都会の街もあれば、地方の小都市的な街もある。
ある小都市的な地下鉄の駅前に、地域に根差した食品特化のスーパーがある。
この店の営業時間は、午前9時開店で深夜12時が閉店である。店の立地を囲む環境の変化に、柔軟に溶け込んでいることがわかる。
話は変わるが、大手スーパーの“イトーヨーカドー”も“イオン”も、いまどんどん拡大している商法は、“ネットスーパー”である。
ヨーカドーについて紹介すれば、“ネットちらし”は、前日の夜7時に公開。現在の取扱品目は約3万点。一定金額以上の買い上げなら配達もしてくれる。
このネットスーパーは、今後は次第にネット利用を楽しむ高齢者が増えるから、そういう将来を見越しての商法なのだ。加齢につれて足腰は衰えるが、ネットを楽しむお年寄りなら、ネット操作で買い物の不自由さもカバーできるのだ。
つぎは、従業員50名ほどの小さな工場の例である。ここには何の福利厚生施設もない。お昼どきになると従業員たちは、近所に出かけ、自販機で飲み物を買ってくる。
ある人が社長に、工場の一角に自販機を設置するよう奨めた。会社の負担は1㎡ほどの敷地の提供と電気代だけ。大手飲料販売会社に電話したら、直ちに据え付けてくれた。
それ以来従業員たちは、100円以上していた飲料を80円で買えるようになった。
これだって立派な福利厚生施設になり得るのだ。
以上、いろいろ紹介したが、共通するのは、柔軟性のある臨機応変の考え方である。
『イオン』(旧ジャスコ)というスーパーがある。
地域特性を考慮しながら、営業時間を早朝に繰り上げ、早朝の7時や8時から開店する店もある。また全国的に単身世帯が増加する傾向を読み、一種のスキ間商法ともいうべき『まいばすけっと』という、都会型の超小型スーパーを増やしている。
この『まいばすけっと』は、本来は朝8時開店だが、現在は朝7時から営業している店もある。しかも閉店は、夜の11時まで商いをしている。
市場(顧客全体の動き=ニーズ)の微妙な変化に刻々と対応して、柔軟かつ臨機応変に、売り方も変化させているのである。
昔は、組織が大きくなれば、「巨艦は方向転換に30分以上もかかる」などといって、組織が大きいゆえに変化への対応が遅い、というのが定説だった。しかしそれでは、国際競争に負けてしまう。
そこで、イオンだろうがイトーヨーカドーだろうが、臨機応変は当たり前。
朝令暮改に近い臨機応変こそ、現代の経営、と言う人さえいる。
ところが、シャッター銀座とも呼ばれる、各地の売れない商店街を通ると、ありし日の繁盛時代の考え方から、一歩たりとも外へは出ないぞ!と言わんばかりに、過去の商習慣を金科玉条にして、変わらない商売法を、かたくなに抱え込んでいる店も少なくない。
たとえば営業時間でも、“午前10時開店”にしがみついている店も少なくない。
「経営とは、環境への適応業」という考え方が、まるで感じられない。
同じ東京23区内でも、大都会の街もあれば、地方の小都市的な街もある。
ある小都市的な地下鉄の駅前に、地域に根差した食品特化のスーパーがある。
この店の営業時間は、午前9時開店で深夜12時が閉店である。店の立地を囲む環境の変化に、柔軟に溶け込んでいることがわかる。
話は変わるが、大手スーパーの“イトーヨーカドー”も“イオン”も、いまどんどん拡大している商法は、“ネットスーパー”である。
ヨーカドーについて紹介すれば、“ネットちらし”は、前日の夜7時に公開。現在の取扱品目は約3万点。一定金額以上の買い上げなら配達もしてくれる。
このネットスーパーは、今後は次第にネット利用を楽しむ高齢者が増えるから、そういう将来を見越しての商法なのだ。加齢につれて足腰は衰えるが、ネットを楽しむお年寄りなら、ネット操作で買い物の不自由さもカバーできるのだ。
つぎは、従業員50名ほどの小さな工場の例である。ここには何の福利厚生施設もない。お昼どきになると従業員たちは、近所に出かけ、自販機で飲み物を買ってくる。
ある人が社長に、工場の一角に自販機を設置するよう奨めた。会社の負担は1㎡ほどの敷地の提供と電気代だけ。大手飲料販売会社に電話したら、直ちに据え付けてくれた。
それ以来従業員たちは、100円以上していた飲料を80円で買えるようになった。
これだって立派な福利厚生施設になり得るのだ。
以上、いろいろ紹介したが、共通するのは、柔軟性のある臨機応変の考え方である。