管理者が草むしりをして何が管理だ?
長野県の建設資材の会社で、「わかりました、明日一番で送ります」という返事が大きな問題になったことがある。
たとえば資材をこの会社に注文する。そんなとき、電話を受けた者が口にする返事が、「わかりました、明日一番で送ります」とか、「大至急お届けします・・」だったのである。それこそ口癖のように。
ところが一番どころか、一日中待っても届かないで、ついにしびれを切らした相手が、「きみんとこの朝一番は、一体いつのことなんだ」と大声を出すに至ったのである。
しかも多くの得意先で多発していたのだ。何の算段もないのに発して良い言葉ではない。無責任の極みだ。
この会社ではまた、こんな現場を見たことがある。
松本支店を訪ねたとき、門を入った付近の草取りをしている男がいた。やがて約束の時間となり、目の前に現れた支店長を見てびっくりした。先程見た草取りをしていた男だった。
率先して草取りを・・という姿を見せようとしたのだろうが、管理者としての姿勢が「ナッチョラン」のである。考え方からして次元違いなのである。
「部下を指揮して、最大効率の仕事をさせる」という管理者の仕事が、まったく出来ていなかったのである。
この会社では、約一カ月後にこの支店長は降格になったのは当然として、全社員の教育も始まったそうだ。
しかし最近、ネットで調べてみると、この会社は銀行管理になっていた。やはりトップの指導力が問題だったのであろう。