「相続税は増税(一般層への課税拡充)」「贈与税は減税(生前贈与の促進)」の傾向が顕著です。今回は贈与税の改正案をご紹介。

【暦年贈与の税率構造】
年間にもらった財産から110万円(基礎控除額)をマイナスした金額に応じて税率を乗じ贈与税を求めます。
1.税率の適用範囲
 現 行 両親、他人にかかわらず同じ税率を使用
 改正案 直系尊属(両親、祖父母等)とそれ以外(兄弟、他人)に分けて税率を使用

2.20 歳以上の者が直系尊属(両親、祖父母等)から受けた贈与税
 現 行 300万円超の財産の税率(20・30・40・50%の4区分)
     ex)最高税率50%は、財産1,000万円超の部分
 改正案 300万円超の財産の税率(20・30・40・45・50・55%の6区分)
     ex)最高税率55%は、財産4,500万円超の部分

3.上記1以外の贈与税
現 行 1,000万円超の財産の税率(50%の1区分)
     ex)最高税率50%は、財産1,000万円超の部分
改正案 1,000万円超の財産の税率(45・50・55%の3区分)
     ex)最高税率55%は、財産3,000万円超の部分

【相続時精算課税制度の適用要件】
1.20 歳以上である孫(現行 推定相続人のみ)も適用可能に。

2.贈与者の年齢要件を60 歳以上(現行 65 歳以上)に引き下げ。

「改正されるなら贈与しようかな?」と思っている方は、法律が改正される今春以降に行う方が良いかもしれませんね。

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(まつうら税理士事務所)