経営を車の運転に例えると、経営指標は計器類のようなものです。

安全運転を持続するためにはすべてを把握できるのが一番ですが

データがたくさん提供されると慣れない人間はかえって混乱してしまいます。

そんなときは、次の2つの指標に絞ってみるのがおススメです。

----------------------------------------------------------------
①売上

売上は経営の勢いを示しています。(計器類でいえば「速度計」のようなものでしょうか。)

自社の勢いを把握するために、まずは売上を管理しましょう。

売上を管理するポイントは次のとおりです。

・原則、日別に集計する
・単価と数量に分ける
・商品別、地域別、客先別、販路別など自社に合った切り口で分類
・折れ線グラフ(たて軸を金額、ヨコ軸を日にち)で視覚的なイメージをつかむ
・できれば目標を設定する

売上をなるべく細かく管理して傾向を分析できれば

自社の強みを把握することにもつながります。

----------------------------------------------------------------
②預金

お金は経営の余力を表しています。(計器類でいえば「燃料計」のようなものでしょうか。)

経営の余力を把握するために、常にお金の残高を意識するようにしましょう。

お金の残高を管理するポイントは次のとおりです。

・なるべく口座はひとつにする
・通帳はまめに記帳する
・現金売上は必ず預金口座に入金する
・お金は余分に引き出さない
・折れ線グラフ(たて軸を金額、ヨコ軸を日にち)で視覚的なイメージをつかむ

お金の動きが把握できれば、

打つべき手(売上はあといくら必要なのか、借入をすべきかなど)も明確になります。

----------------------------------------------------------------

経営者にはスピーディーな経営判断が求められます。

そのためには経営指標もスピーディー(なるべく日次)に提供されなければなりません。

しかし、すべての経営指標を自社で日次提供するのは大変な負担です。

(開業間もない頃は、やることが多くて人手も少ないのでなおさらです)


重要な経営指標は自社で日次管理してスピーディーな経営判断に活用し

損益計算書や貸借対照表など全体的な経営指標の作成は会計事務所に委託する、

というのも賢いやり方の一つです。