不動産の相談会に行くと

質問の半分は「居住用家屋の特別控除」の

特例が適用できるかどうか、というものです。


「自宅を売却したときは3,000万円まで税金がかからない」

というこの特例のポイントは

「"建物に住んでいる"かつ"建物を持っている"」こと。

質問を受けるのは、例えばこんな特殊ケースです。

A『住民票は自宅のままだけど今は施設に入っている』

B『本当は住んでいないけど直前で住民票を移した』

C『不動産の名義は親だが住んでいるのは子供』

D『昔は住んでいたけど今は他人に貸している』



細かい状況にもよりますが、おおむね結論は以下となります。

A…自宅に戻るつもりがあるならOKの可能性あり

B…特例を受けるために住民票を移したならダメ

C…親は昔その物件に住んでいた、親は今は借家住まい、親は子供の生活費を払っている、の3要件を満たせばOK

D…住まなくなってから3年後の年末までに売るならOK


最近は1970年代に購入した物件を

高齢になった方が売るケースが増えています。

40年前に買った物件は売却益が出ることがほとんど。

その20%に税金がかかります。

一方、特例の節税効果はこの場合最大600万円。

莫大にかかる医療費や介護費に備えて

1円でも多く残したい。そう思うなら、

微妙なケースでも特例が使えないか、

専門家に相談してみましょう。