裁判員制度の日当等は『何所得』? その1
投稿日:2008年12月05日金曜日 12時30分05秒
投稿者:税理士 溝江 諭 KSC会計事務所 カテゴリー: General
札幌の税理士 溝江諭(みぞえさとし) です。
裁判員制度が平成21年5月21日から実施されることとなっていますが、それに先立ち、裁判員「候補」に選ばれた方には、「裁判員候補者名簿への記載のお知らせ」が発送されています。皆様の中にも受け取った方がいらっしゃるでしょう。
このお知らせを受け取った方は、今回、裁判員「候補」となっただけで、実際には、事件ごとに裁判員候補が選ばれ、面接などの手続きを経た後に、裁判員として選任されることになるようです。
(裁判員制度の紹介については、
http://www.saibanin.courts.go.jp/introduction/index.html )
これらの候補者等には、選任手続や審理・評議などの時間に応じて、日当が支払われるようです。金額は裁判員候補者・選任予定裁判員は1日当たり8000円以内,裁判員・補充裁判員は1日当たり1万円以内となっています。(裁判員の参加する刑事裁判に関する規則7条)。
さて、この日当をもらったら、所得税法上「何所得」になるのでしょうか?みなさんはどう考えますか?
今回、国税庁の質疑応答事例集で、裁判員制度で支払われる旅費等(旅費、日当、宿泊料)は、所得税法上の「雑所得」とされることが明らかになりました。国税庁のサイトで初めてこれを見たとき、私はちょっと意外な感じがしました。なぜなら、私は労働の対価としての「給与所得」に該当するだろうと単純に考えていたのですが、どうもそう単純なものではないようです。最高裁判所事務総局刑事局長の小川さんと言う方がこの件を国税庁へ照会した文書には次のような記載があります。
「裁判員等に対して支給される旅費等は、①労務提供の対価として使用者から受ける給付とはいえないから給与所得には該当せず、また、②実費弁償的な対価としての性質を有していることから一時所得にも該当しない。
したがって、裁判員等に対して支給される旅費等は、給与所得及び一時所得のいずれにも該当しないから、雑所得として取り扱われるものと考える(所得税法第35条第1項)。 」(①、②の数字は筆者が記載、原文にはありません。)
これに対し、国税庁は「その通りでよい」と回答しています。
(回答日 平成20年11月6日 照会サイト)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/bunshokaito/shotoku/081101/another.htm
しかし、私としては、どうもしっくりこない。どこがしっくりこないかと言いますと、次の点です。
①で、労務提供の対価ではないから給与所得には該当しないと言っていますが、個人の時間を犠牲にして面接に行ったり、裁判に出たりするのですから、パートやアルバイトで仕事をするのとなんら違わないのではないか。
②で、実費弁証的な対価としての性質を有しているから一時所得にも該当しないと言っていますが、どんな種類の所得であろうと「実費弁証的な対価」は、所得を構成しないのではないか。なお、「実費弁償」の対象とされるのは、事業者や給与所得者が本来得ることができた「逸失利益」及び実際にかかった「経費」のことのようです。
つまり、私はこう考えるのです。「本来、労働の対価であるから給与所得となるが、実費弁償部分は当然に非課税とされ、これを越える部分が給与所得を構成する。」(参考条文:所得税法第9条1項4号「給与所得者の出張等の非課税」で、出張等に通常必要な部分は非課税とされている。)
では、国税庁はなぜ照会内容をそのまま認め、「雑所得でよい」と回答したのでしょうか?
ちょっとした「ミステリー!?」。
おや、もうこんな時間。今日はこれからススキノで「忘年会」なので、また後日!
続きの 「裁判員制度の日当等は何所得? その2」 は以下のサイトでどうぞ!
http://www.ksc-kaikei.com/blog/index.cgi?no=9
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その他の「ため」になる「お知らせ」は次のサイトへ
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(対応地域)
札幌市豊平区、札幌市清田区、札幌市白石区、札幌市厚別区、札幌市南区、札幌市中央区、札幌市東区、札幌市西区、札幌市北区のほか北広島市、恵庭市、千歳市、江別市などの札幌近郊
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Tel 011-812-1672 Mail info@ksc-kaikei.com
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札 幌 学 院 大 学 客 員 教授
北海道情報大学大学院 非常勤講師 溝江 諭
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さて、この日当をもらったら、所得税法上「何所得」になるのでしょうか?みなさんはどう考えますか?
今回、国税庁の質疑応答事例集で、裁判員制度で支払われる旅費等(旅費、日当、宿泊料)は、所得税法上の「雑所得」とされることが明らかになりました。国税庁のサイトで初めてこれを見たとき、私はちょっと意外な感じがしました。なぜなら、私は労働の対価としての「給与所得」に該当するだろうと単純に考えていたのですが、どうもそう単純なものではないようです。最高裁判所事務総局刑事局長の小川さんと言う方がこの件を国税庁へ照会した文書には次のような記載があります。
「裁判員等に対して支給される旅費等は、①労務提供の対価として使用者から受ける給付とはいえないから給与所得には該当せず、また、②実費弁償的な対価としての性質を有していることから一時所得にも該当しない。
したがって、裁判員等に対して支給される旅費等は、給与所得及び一時所得のいずれにも該当しないから、雑所得として取り扱われるものと考える(所得税法第35条第1項)。 」(①、②の数字は筆者が記載、原文にはありません。)
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②で、実費弁証的な対価としての性質を有しているから一時所得にも該当しないと言っていますが、どんな種類の所得であろうと「実費弁証的な対価」は、所得を構成しないのではないか。なお、「実費弁償」の対象とされるのは、事業者や給与所得者が本来得ることができた「逸失利益」及び実際にかかった「経費」のことのようです。
つまり、私はこう考えるのです。「本来、労働の対価であるから給与所得となるが、実費弁償部分は当然に非課税とされ、これを越える部分が給与所得を構成する。」(参考条文:所得税法第9条1項4号「給与所得者の出張等の非課税」で、出張等に通常必要な部分は非課税とされている。)
では、国税庁はなぜ照会内容をそのまま認め、「雑所得でよい」と回答したのでしょうか?
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北海道情報大学大学院 非常勤講師 溝江 諭
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