★ トライアル雇用奨励金とは? その2 ★ 「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」
投稿日:2011年09月20日火曜日 14時19分25秒
投稿者:税理士 溝江 諭 KSC会計事務所 カテゴリー: General
札幌市豊平区の 税理士 溝江諭(みぞえさとし) です。
さて、今回は、トライアル雇用奨励金の2回目、「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」を採り上げます。
1 できるだけ新卒に近い労働者を雇いたいのだが、その人の適性や業務遂行能力などを試用期間中にじっくりと見極めた上で、本採用するかどうかを決めたい。
2 試用期間中の人件費負担を少しでも軽減してくれる奨励金があればいいのだが。
3 さらには、本採用後にも奨励金を貰えると助かるんだが。
そんな経営者の方にとって、とても有難い制度が「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」です。
1 概要
卒業後も就職活動を継続中の新規学卒者の方(高校・大学等を卒業後3年以内の方)を、まずは有期雇用(原則3カ月)で雇用し、その後、正規雇用に移行させる事業主に奨励金を支給する制度です。
なお、有期雇用終了後、対象者が正規雇用へ移行しなかった場合でも、原則として有期雇用期間については奨励金の支給対象となります。
2 対象となる雇用者
以下のいずれにも該当し、正規雇用の実現のためには既卒者トライアル雇用を経ることが必要であると公共職業安定所長が認める者です。
① 平成21年3月以降の新規学卒者(※)で就職先が未決定の者で、ハローワークまたは新卒応援ハローワークに求職登録を行っている者(平成23年度の新規学卒者については、卒業日の翌日以降に本制度を利用できます)。
※ 中学校、高校、高専、大学(大学院、短大を含む)、専修学校等の新規学卒者が対象です。
② 卒業後安定した職業に就いた経験がない者(1年以上継続して同一の事業主に正規雇用された経験がない者)。
③ 雇入れ開始日現在の満年齢が40歳未満の者。
3 事業主の要件
奨励金の支給対象となるには、次の要件をすべて満たす必要があります。
① ハローワークまたは新卒応援ハローワークに奨励金の対象となる求人を提出し、ハローワークまたは新卒応援ハローワークの紹介により対象者を雇い入れた事業主。
② ハローワークまたは新卒応援ハローワークから既卒者トライアル雇用対象者の紹介を受ける前に、その対象者を雇用することを約していないこと。
③ 雇用保険の適用事業の事業主であること。
④ 既卒者トライアル雇用を開始した日の前日から起算して6カ月前の日から奨励金の支給申請書を提出する日までの間に、事業所において雇用する被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。)を事業主の都合により解雇等したことがない事業主。
⑤ 既卒者トライアル雇用を開始した日の前日から起算して6カ月前の日から奨励金の支給申請書を提出する日日までの間に、事業所において特定受給資格となる離職理由で離職した者が3人を超えず、かつ、雇用を開始した日における被保険者数の6%に相当する数を超えていないこと。
⑥ 既卒者トライアル雇用を開始した日の前日から起算して過去3年間において、既卒者トライアル雇用の対象者を雇用したことがないこと。
⑦ 既卒者トライアル雇用の対象者が、既卒者トライアル雇用開始日の前日から起算して過去1年間に関連会社等に雇用されており、新たに雇い入れられたものとして奨励金を支給するのは適当でないと判断されることがないこと。
⑧ 奨励金の支給を行う際に、前々年度より前のいずれかの保険年度において、労働保険料の未納がないこと。
⑨ 既卒者トライアル雇用を開始した日の前日から起算して3年前の日から奨励金の支給決定日までの間において、不正行為により他の奨励金および雇用保険法第4章の雇用安定事業等に係る各種給付金の不支給措置を受けたことがないこと。
⑩ 奨励金の支給決定等に必要な労働関係帳簿(出勤簿、賃金台帳、労働者名簿等)を整備・保管していること。
⑪ 雇用期間中の対象労働者に支払うべき賃金について、支払期日までに支払っていること。
⑫ 労働関係法令を順守し、適切な雇用管理を行っていると認められる事業主であること。
⑬ ハローワークまたは新卒応援ハローワークの紹介時点と異なる条件で対象者を雇い入れ、その対象者に対して労働条件に関する不利益または違法行為があり、かつ、その対象者から求人条件が異なることについて申出があった事業主でないこと。
4 「トライアル雇用実施計画書」の提出
「既卒者トライアル雇用実施計画書」を、雇入れから2週間以内に、対象労働者の同意を得た上でハローワークに提出します。
5 「3年以内既卒者トライアル雇用結果報告書兼支給申請書」の提出
有期雇用終了日の翌日から起算して1ヵ月以内に、「3年以内既卒者トライアル雇用結果報告書兼支給申請書」を当該労働者の出勤簿・賃金台帳等の写しを添えてを労働局長に提出します。
これで、対象者1人につき月額10万円(最大30万円)が支給されます。
6 「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金(既卒者正規雇用)支給申請書」の提出
正規雇用した日から3か月定着した場合、当該期間が経過した日の翌日から起算して1か月(支給申請期間)以内に、「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金(既卒者正規雇用)支給申請書」を労働局長に提出します。
これで、対象者1人につき月額50万円が支給されます。
さあ、あなたの会社もこの「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」を利用して、優秀な人材を確保してはいかがでしょうか?
See you next !
その他の『ちょっとためになる情報』は、次のサイトの「お知らせ」と「ブログ・コラム」でどうぞ!!
http://www.ksc-kaikei.com/
==================================================================
一般的な就職困難者の雇用奨励を目的とした「試行雇用奨励金」について
以下の記事をご覧ください。
≪トライアル雇用奨励金とは? その1≫ 「試行雇用奨励金」
http://www.ksc-kaikei.com/blog/index.cgi?no=100
**************************************************************************
『ズバリ節税99 一問一答』 好評 無料進呈中!!
『予約制 30分無料相談』 実施中!!
TKC全国会会員
税理士・社会保険労務士・行政書士 溝江 諭 KSC会計事務所
Tel 011-812-1672 http://www.ksc-kaikei.com/
札幌学院大学 客員教授 税務会計論担当(学部)
税務会計論演習担当(大学院)
**************************************************************************
さて、今回は、トライアル雇用奨励金の2回目、「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」を採り上げます。
1 できるだけ新卒に近い労働者を雇いたいのだが、その人の適性や業務遂行能力などを試用期間中にじっくりと見極めた上で、本採用するかどうかを決めたい。
2 試用期間中の人件費負担を少しでも軽減してくれる奨励金があればいいのだが。
3 さらには、本採用後にも奨励金を貰えると助かるんだが。
そんな経営者の方にとって、とても有難い制度が「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」です。
1 概要
卒業後も就職活動を継続中の新規学卒者の方(高校・大学等を卒業後3年以内の方)を、まずは有期雇用(原則3カ月)で雇用し、その後、正規雇用に移行させる事業主に奨励金を支給する制度です。
なお、有期雇用終了後、対象者が正規雇用へ移行しなかった場合でも、原則として有期雇用期間については奨励金の支給対象となります。
2 対象となる雇用者
以下のいずれにも該当し、正規雇用の実現のためには既卒者トライアル雇用を経ることが必要であると公共職業安定所長が認める者です。
① 平成21年3月以降の新規学卒者(※)で就職先が未決定の者で、ハローワークまたは新卒応援ハローワークに求職登録を行っている者(平成23年度の新規学卒者については、卒業日の翌日以降に本制度を利用できます)。
※ 中学校、高校、高専、大学(大学院、短大を含む)、専修学校等の新規学卒者が対象です。
② 卒業後安定した職業に就いた経験がない者(1年以上継続して同一の事業主に正規雇用された経験がない者)。
③ 雇入れ開始日現在の満年齢が40歳未満の者。
3 事業主の要件
奨励金の支給対象となるには、次の要件をすべて満たす必要があります。
① ハローワークまたは新卒応援ハローワークに奨励金の対象となる求人を提出し、ハローワークまたは新卒応援ハローワークの紹介により対象者を雇い入れた事業主。
② ハローワークまたは新卒応援ハローワークから既卒者トライアル雇用対象者の紹介を受ける前に、その対象者を雇用することを約していないこと。
③ 雇用保険の適用事業の事業主であること。
④ 既卒者トライアル雇用を開始した日の前日から起算して6カ月前の日から奨励金の支給申請書を提出する日までの間に、事業所において雇用する被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除く。)を事業主の都合により解雇等したことがない事業主。
⑤ 既卒者トライアル雇用を開始した日の前日から起算して6カ月前の日から奨励金の支給申請書を提出する日日までの間に、事業所において特定受給資格となる離職理由で離職した者が3人を超えず、かつ、雇用を開始した日における被保険者数の6%に相当する数を超えていないこと。
⑥ 既卒者トライアル雇用を開始した日の前日から起算して過去3年間において、既卒者トライアル雇用の対象者を雇用したことがないこと。
⑦ 既卒者トライアル雇用の対象者が、既卒者トライアル雇用開始日の前日から起算して過去1年間に関連会社等に雇用されており、新たに雇い入れられたものとして奨励金を支給するのは適当でないと判断されることがないこと。
⑧ 奨励金の支給を行う際に、前々年度より前のいずれかの保険年度において、労働保険料の未納がないこと。
⑨ 既卒者トライアル雇用を開始した日の前日から起算して3年前の日から奨励金の支給決定日までの間において、不正行為により他の奨励金および雇用保険法第4章の雇用安定事業等に係る各種給付金の不支給措置を受けたことがないこと。
⑩ 奨励金の支給決定等に必要な労働関係帳簿(出勤簿、賃金台帳、労働者名簿等)を整備・保管していること。
⑪ 雇用期間中の対象労働者に支払うべき賃金について、支払期日までに支払っていること。
⑫ 労働関係法令を順守し、適切な雇用管理を行っていると認められる事業主であること。
⑬ ハローワークまたは新卒応援ハローワークの紹介時点と異なる条件で対象者を雇い入れ、その対象者に対して労働条件に関する不利益または違法行為があり、かつ、その対象者から求人条件が異なることについて申出があった事業主でないこと。
4 「トライアル雇用実施計画書」の提出
「既卒者トライアル雇用実施計画書」を、雇入れから2週間以内に、対象労働者の同意を得た上でハローワークに提出します。
5 「3年以内既卒者トライアル雇用結果報告書兼支給申請書」の提出
有期雇用終了日の翌日から起算して1ヵ月以内に、「3年以内既卒者トライアル雇用結果報告書兼支給申請書」を当該労働者の出勤簿・賃金台帳等の写しを添えてを労働局長に提出します。
これで、対象者1人につき月額10万円(最大30万円)が支給されます。
6 「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金(既卒者正規雇用)支給申請書」の提出
正規雇用した日から3か月定着した場合、当該期間が経過した日の翌日から起算して1か月(支給申請期間)以内に、「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金(既卒者正規雇用)支給申請書」を労働局長に提出します。
これで、対象者1人につき月額50万円が支給されます。
さあ、あなたの会社もこの「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」を利用して、優秀な人材を確保してはいかがでしょうか?
See you next !
その他の『ちょっとためになる情報』は、次のサイトの「お知らせ」と「ブログ・コラム」でどうぞ!!
http://www.ksc-kaikei.com/
==================================================================
一般的な就職困難者の雇用奨励を目的とした「試行雇用奨励金」について
以下の記事をご覧ください。
≪トライアル雇用奨励金とは? その1≫ 「試行雇用奨励金」
http://www.ksc-kaikei.com/blog/index.cgi?no=100
**************************************************************************
『ズバリ節税99 一問一答』 好評 無料進呈中!!
『予約制 30分無料相談』 実施中!!
TKC全国会会員
税理士・社会保険労務士・行政書士 溝江 諭 KSC会計事務所
Tel 011-812-1672 http://www.ksc-kaikei.com/
札幌学院大学 客員教授 税務会計論担当(学部)
税務会計論演習担当(大学院)
**************************************************************************