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5月も下旬にさしかかり、もうすぐ「住民税の特別徴収関係の書類」が会社に届き始める頃ですね。

もう既に、届いているところもあるかと思います。
ところで個人住民税の「特別徴収」という言葉、実はよく分からない・・・
そんな方もいらっしゃるかもしれません。

特別徴収とは、従業員を雇っておられる事業者の方が、毎月の給与を支払う際に、
所得税などと同様に個人住民税を天引きし、会社で納付する制度のことです。
特別徴収と対照に、「普通徴収」という言葉がありますが、
こちらは個人で住民税を納付する形となり、年4回払いとなっています。

特別徴収の目的は、従業員の方々の納税の便宜を図るため、とされています。
特別徴収を会社側がすることによって、従業員自身で住民税を納入する必要がなくなるからです。

特別徴収の対象となる方は、
「前年中(1月1日~12月31日)に、課税対象所得があり、かつ、本年度に住民税の課税が発生する人で、
本年4月1日現在において、給与の支払を受けている人」が該当します。
ですので、たとえ前年中に所得があっても住民税がそもそも発生しない方については、
徴収のしようもないので、特別徴収の義務はありません。

また、住民税が発生するとしても、今年の4月1日時点で給与の支払いを受けていない方についても、会社側で特別徴収する必要もありません。
会社側にとっては、特別徴収は「義務」となっており、地方税法の規定により、必ず行わなければならないことになっています。

具体的に言えば、所得税の源泉徴収を行っている事業者は、個人住民税の特別徴収義務者として包括的に指定されているので、
源泉徴収をしている従業員であれば、アルバイトやパートの方であっても住民税の特別徴収をしていただく必要があるのです。
この特別徴収の住民税ですが、毎年5月下旬~6月頃に各従業員の住所所在地の市町村より、
予め12カ月に分割計算された特別徴収の金額が印字されて送られてきます。
会社の給与計算担当者は、この12分割された金額を参照し、6月分給与から天引きの計算を行うのです。

天引きした住民税は、月割額を徴収した月の翌月10日までに納付することになります。
さて市町村はどうやって、各従業員の「住民税額」を知り得ているのでしょうか?
それは、毎年1月31日までに会社側から各従業員の住所所在地の市町村まで送付することになっている「給与支払報告書」によって、把握しています。

もちろん年の途中で退職した人についても、提出しなくてはなりません。
「じゃあ、年の途中で退職した人って、どうやって特別徴収から変えたらいいの?」
そういう疑問も当然ながら浮かんできますね。

年の途中で退職した従業員については、その退職された時期によって、扱い方が違っており、
・6月1日から12月31日までに退職した場合…特別徴収できなかった残りの住民税は、「普通徴収」への切り替えとなります。
また、退職される個人の了解を得たうえで(または申し出を受けたとして)、退職時に支払う給与または退職手当等から一括して徴収することもできます。

・翌年1月1日から4月30日までに退職した場合…この場合は地方税法の規定により、
本人の申し出がなくても、残りの住民税額については、最後に払う給与または退職手当等から一括徴収する決まりになっています。

具体的な切り替え手続きについては、会社側が「給与支払報告書・特別徴収に係る給与所得者異動届出書」に所定事項を記入し、管轄の市町村に提出します。
提出期限は、その事由が発生した日の属する月の「翌月10日」までとなっております。
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また 6月ごろには、労働保険料の年度更新や、社会保険の算定基礎届の書類も送られてきます。
給与担当者の方は、この時期、やることが盛りだくさんですので、気をつけなくてはならないですね。

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