◆相続税課税割合の推移
平成21年中に死亡した人は114万人、このうち相続税の課税対象となった人数は4万8千人、課税割合は4.06%でした。20年は4.2%で、平成13年に5%をきって以後引き続いて4%台の課税割合が続いており、いよいよ平成22年は3%台に突入か、という状況にあります。
近年で、最も高い課税割合を記録したのは昭和62年の7.9%です。バブルの昂進期で、58年に5.3%だったのに、年々うなぎ上りに相続税の課税対象者が増えたわけです。これはマズイッとばかりに当局はそれまで長期に亘り<2000万円+400万円×相続人数>としていた相続税の基礎控除を昭和63年に一気に2倍にしました。その結果課税割合は4.6%に落ちたものの、すぐまたうなぎ上りに上昇し、平成3年に6.8%になったところで再度基礎控除を現在の金額まで上げました。その後は、その効果とともにバブルの崩壊もあって課税割合は減少の傾向をつづけてきました。
◆適正課税割合は5%?
基礎控除の額を変更してきた過程をみると、7.9%はもちろん、6.8%も多すぎる割合と当局は判断していたことになります。
今次の税制改正大綱では昨年の4.2%をみて、課税割合が少なすぎるとして基礎控除の減額を提案しています。
6.8%と4.2%の真ん中は5.5%です。過去の推移をみて、4.5%~5.5%あたりが適正割合なのかと、推測できそうです。
◆<3000万円+600万円×相続人数>の効果
これは税制改正大綱で提案されている相続税の基礎控除です。相続人3人の場合、現行よりも3200万円低くなります。
また、死亡保険金一人当たり500万円非課税枠が未成年者・障害者・生計同一者のみの適用と限定され、さらに、昨年改正の非同居実家相続での小規模宅地8割評価減不適用もあり、これで通常5000万円以上の影響があるので、首都圏では相続税の課税対象割合が一気に増えそうです。
相続税の課税対象者のうち、相続財産2億円以下の層が7割を占めており、この層の下にその何倍かの相続課税対象の予備軍がいるわけですから、パニックになるかもしれません。不動産市場へも大きな影響を与えそうです。
平成21年中に死亡した人は114万人、このうち相続税の課税対象となった人数は4万8千人、課税割合は4.06%でした。20年は4.2%で、平成13年に5%をきって以後引き続いて4%台の課税割合が続いており、いよいよ平成22年は3%台に突入か、という状況にあります。
近年で、最も高い課税割合を記録したのは昭和62年の7.9%です。バブルの昂進期で、58年に5.3%だったのに、年々うなぎ上りに相続税の課税対象者が増えたわけです。これはマズイッとばかりに当局はそれまで長期に亘り<2000万円+400万円×相続人数>としていた相続税の基礎控除を昭和63年に一気に2倍にしました。その結果課税割合は4.6%に落ちたものの、すぐまたうなぎ上りに上昇し、平成3年に6.8%になったところで再度基礎控除を現在の金額まで上げました。その後は、その効果とともにバブルの崩壊もあって課税割合は減少の傾向をつづけてきました。
◆適正課税割合は5%?
基礎控除の額を変更してきた過程をみると、7.9%はもちろん、6.8%も多すぎる割合と当局は判断していたことになります。
今次の税制改正大綱では昨年の4.2%をみて、課税割合が少なすぎるとして基礎控除の減額を提案しています。
6.8%と4.2%の真ん中は5.5%です。過去の推移をみて、4.5%~5.5%あたりが適正割合なのかと、推測できそうです。
◆<3000万円+600万円×相続人数>の効果
これは税制改正大綱で提案されている相続税の基礎控除です。相続人3人の場合、現行よりも3200万円低くなります。
また、死亡保険金一人当たり500万円非課税枠が未成年者・障害者・生計同一者のみの適用と限定され、さらに、昨年改正の非同居実家相続での小規模宅地8割評価減不適用もあり、これで通常5000万円以上の影響があるので、首都圏では相続税の課税対象割合が一気に増えそうです。
相続税の課税対象者のうち、相続財産2億円以下の層が7割を占めており、この層の下にその何倍かの相続課税対象の予備軍がいるわけですから、パニックになるかもしれません。不動産市場へも大きな影響を与えそうです。