私も税理士として、遺産分けの話し合いの場に立ち会うことがある。

代表者とは、打ち合わせて話をしているが、他の相続人とは初対面のことが多い。
私はこの場合、挨拶や名刺を出す前に、ご仏壇の前に座り、焼香お参りをしてから名刺を出すようにしています。

故人に敬意の念をあらわすことは勿論だが、相続人に対するムード作りでもある。

ここで、故人がいかに立派であったかを、知っている限りの話をし、故人が知り合いの場合は、いかに子供や家族の幸せを願っていたかを話します。

そして、相続人１人ずつ、故人との思い出で１番楽しかったことを話してもらいます。
今回の相続も子供や家族の幸せを願って残してくれたものであることを、認識してもらいます。遺産を頂いたら、１人づつご仏壇に感謝の言葉とお礼を言ってくださいね。と伝えます。たったこれだけのことでムードが変わることも多いですね。

長男さんに、「今まで、お父さんがお母さんのことを大事にしてきたのと同じように、今後は、あなたが、お母さんのことを大事にしていくことを誓って下さい」とも言います。