05.税額控除

51. 配当控除(配当の受取りがある時)

1.制度の概要

配当所得がある場合は、一定の金額の税額控除を受けることができ、これを配当控除といいます。

配当控除を受けるためには確定申告が必要です

確定申告では、計算された所得税額からこの配当控除と、配当金を受取る時に控除(源泉徴収)された所得税とが控除されることになります。

2.配当控除を受けることができる配当所得

日本国内に本店のある法人から受ける剰余金の配当、利益の配当、剰余金の分配、証券投資信託の収益の分配などで確定申告をした配当所得に限られます

3.配当控除の計算式

次の方法により計算した金額です

(1) 課税総所得金額が1千万円以下の場合……次のaとbの合計額

.剰余金の配当等に係る配当所得(特定株式投資信託の収益の分配に係る配当所得を含みます。)×10

.証券投資信託の収益の分配金に係る配当所得(特定株式投資信託の収益の分配に係る配当所得を除きます。以下同じ。)×5%

* 証券投資信託の収益の分配に係る配当所得のうち、特定外貨建等証券投資信託以外の外貨建証券投資信託の収益の分配に係る配当所得については、2.5

()「課税総所得金額」とは、所得控除の額の合計額を控除した課税総所得金額、分離課税長期(短期)譲渡所得金額、株式等に係る課税譲渡所得等の金額、先物取引に係る課税雑所得等の金額の合計額をいいます。

(2) 課税総所得金額が1千万円を超える場合

課税総所得金額が1千万円を超える場合については、当事務所又は税務署にお尋ねください

52.住宅の取得等と所得税の税額控除

1.概要

マイホームの取得等をした場合の所得税の特例として、居住者が住宅ローンを利用してマイホームを新築、取得又は増改築等(以下「新築等」といいます。)をした場合で一定の要件に当てはまるときに、その新築等のための借入金等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を、居住の用に供した年以後の各年分の所得税額から控除する「住宅借入金等特別控除」又は「特定増改築等住宅借入金等特別控除」があります

また、平成21年度税制改正において、住宅ローン等を利用していない場合であっても、居住者が既存住宅について特定の改修工事(一定のバリアフリー改修工事及び一定の省エネ改修工事)をした場合又は認定長期優良住宅の新築等をした場合で一定の要件に当てはまるときは、それぞれの規定により定められた金額を、その年分の所得税額から控除する「住宅特定改修特別税額控除」及び「認定長期優良住宅新築等特別税額控除」が創設されました。

2.適用要件等

(1) 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合

(2) 中古住宅を取得した場合

(3) 増改築等をした場合

(4) 借入金を利用して省エネ改修工事をした場合

(5) 借入金を利用してバリアフリー改修工事をした場合

(6) 省エネ改修工事をした場合

(7) バリアフリー改修工事をした場合

(8) 認定長期優良住宅の新築等をした場合

詳細は事務所の税理士にお尋ねください