退職所得に対する市県民税について


  「3月末退職者に、4月10日に退職金の支給をする予定になっています。退職金に対する住民税の課税を教えてください。」と質問の電話が有りました。

 

退職所得に対する市県民税について計算方法、納入先など基本的な内容について掲載しました。詳しくは、「退職所得に対する住民税の特別徴収の手引き」をご覧ください。お持ちでない方は退職者がその年1月1日に居住していた市役所の納税課(特別徴収担当)または市民税課まで請求してみてください。

 

1.徴収の方法について

退職手当等(所得税の源泉徴収対象分)については、所得税と同様、支払の際に税額を計算、徴収し、納付することになります。

したがって、毎月の給与よりの住民税の特別徴収をしてない事業所でも退職所得分にいては特別徴収をすることになります。

 

2.課税する市町村と納税義務者

退職所得に対する市県民税は、その退職手当等の支払いを受けるべき日(通常は、退職した日)の属する年の1月1日現在における住所の所在する市町村で課税されます。納入についてはこの課税される市町村へ申告納入してください。

 

【例】 4月にA市からB市へ転出。その後、5月末に退職し、退職金が支払われた場合

 

   5月末退職の日には、B市に居住している場合でも、退職した年の1月1日現在の住所がA市であるため、5月末の退職金に対する市県民税はA市で課税することになります。

ただし、次に該当する人は、分離課税にかかる所得割が課税されません

1.      退職手当等の支払いを受けるべき日の属する年の1月1日現在において生活保護法の規定による生活扶助を受けている人

2.      退職手当等の支払いを受けるべき日の属する年の1月1日現在において国内に住所を有しない人

3.      退職手当等の収入金額が退職所得控除額より少ない人(計算方法の欄をご参照ください。)

なお、死亡により支払われる退職手当等に対しては相続税法の規定により、相続税の課税対象となりますので市県民税は課税されません


3.退職所得に対する市県民税の計算方法

平成19年1月1日から退職所得に対する市県民税の計算方法が変わりました

給与から徴収する住民税額とは異なり、所得税同様支払時に税額を確定して徴収します。

計算手順は次の通りです

退職手当等の金額-退職所得控除額(A)  

Aの金額を、特別徴収税額表に当てはめる

 

所得税の場合と異なり、(退職手当の額-退職所得控除額)を1/2にはしません。

また、地方税ですから税額表は市町村ごとに異なります(「最寄りの市町村に問い合わせして各市町村発行の住民税特別徴収の手引」で確認してみてください)

 

4.退職所得に対する市県民税の納入方法

(1)納入先の市町村

退職手当等の支払者は、計算により特別徴収した税額を、退職者の退職手当等を受けるべき日(通常は退職した日)の属する年の1月1日現在における住所が所在する市町村に納めます

 

(2)納付方法と納期限

市所定の納入書の表面「退職所得分(分離課税分)」の欄に退職手当等より特別徴収された税額を記入し、あわせて納入書の裏面「納入申告書」に必要事項を記入して、納入してください。

納期限は退職手当等を支払い、市県民税を特別徴収した日の翌月10日です。ただし、翌月10日が土・日曜日、祝日にあたる場合は、その翌日が納期限となります。

 

 

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