私どもは毎日、いろいろなお客様のところにご訪問し、経営の相談を受けるのですが、その中で多いのが人材育成についてです。

 どの社長もどうすれば社員が育ってくれるかと試行錯誤しているが、なかなかうまくいかない。何度注意をしても直らない。
で、あきらめてしまいそうになる...

 みなさんは担雪埋井(たんせつまいせい)という言葉をご存知でしょうか。禅の言葉で白隠禅師の言葉だといわれています。
 意味は文字通り、「雪をかついで井戸を埋める。」ということ。井戸を埋めようと雪をいれても瞬時に雪は溶けてしまう。決して井戸は埋まらない。全く無駄なことだ。しかし、無駄なことなんだがやらないわけにはいかない。

 人材育成とはまさに「担雪埋井」だといわれます。
根気よく続けないと社長の想いはなかなか社員には浸透しないし、それが会社の社風になることはないでしょう。

 昔に聞いて知っていた言葉ですが、最近になりまさにそうだと思うことが多くなりました。人材育成にしても、自分自身の会計人としての仕事にしても大切なことだと思います。

 相手側から、恐れ入りましたと敬服される段階まで突き詰めて実践していきたいものです。

 業務2課 矢里仁志