新型インフルエンザの影響で京都の観光客が激減しているようですが、こんな折はぶらぶらとお寺や神社を見て歩くのもいいですネ。
 京都市内(宇治市を含む)にあるユネスコの世界文化遺産は、現在17(延暦寺は京都と滋賀の県境にまたがる)ありますが、世界遺産に登録されていなくても有名な社寺はたくさんあります。
 たとえば、知恩院・大徳寺・京都御所・桂離宮・修学院離宮などですが、実は登録されるには条件があって
 ①国の史跡や名勝に指定されていること
 ②国宝の建造物を保持していること
 ③歴史的価値があり、保存されていること
などの条件の全部または一部を満たすものとされています。
 しかし登録されていなくても、名所旧跡には歴史的な出来事や事件のあったところや有名人物とのかかわりのある社寺など数え切れないほどあります。
 私の住んでいる近くに氏神さんでもある上御霊神社というお社(やしろ)がありますが、ここは1467年から10年にわたって騒乱のあった、世にいう応仁の乱の勃発地の神社でもあり山名宗全率いる西軍と細川勝元率いる東軍とにわかれて戦ったところです。
 又、この神社に祭られている神は桓武天皇が平安京をひらく794年の10年前に平城京から長岡京に都を移す計画があったのですが、ある事件が起こり、その首謀者にかかわっていたとして実の弟である早良親王(さわらしんのう)が天皇により処罰され非業の死をとげられたのですが、その早良親王をはじめその近親者など13柱が祭られている神社でもあるのです。
 つくづく歴史の重みを感じるしだいです。雨の降る誰もいない社寺を訪ね耳をすましてみると、もしかしたらいにしえびとの声が聞こえるかもしれませんネ。
                       
 業務1課長   源  忠