中小企業庁は、「2009年度中小企業の会計に関する実態調査」結果(有効回答数2010社)を発表しました。
 それによりますと、制度を「すでに導入」している企業は前年度調査から0.1ポイント減少の7.6%に過ぎず、「今後導入する予定」が2.2%、「周囲の状況をみて考える」が12.5%でした。

 会計参与を設置した(予定含む)理由(複数回答)としては、「金融機関等に対する信用力を高めたい」との回答が59.6%とほぼ6割を占めてトップ、次いで「顧問公認会計士・税理士からの要望」が31.2%、「取引先企業の信用を得たい」が25.5%の順となっております。
 一方、導入を考えていない理由(複数回答)としては、「現状に問題がない」が62.3%、次いで「設置による効果が予想しにくい」が47.2%となっております。

 なお、会計参与設置会社のうち信用保証協会が実施する保証料率の割引制度の利用状況は、制度を「知らなかった」とする企業が52.3%、うち25.5%が「知っていれば利用した」と回答、「制度を利用したことがある」は26.8%でした。
 金融機関が実施する融資条件を優遇する商品の利用についても、「知らなかった」が77.6%、うち20.1%が「知っていれば利用した」と回答しており、これら優遇措置の周知が足りないのかもしれません。

※会計参与制度とは
 2005年6月に成立した会社法において導入された制度で、取締役・執行役と共同して計算書類を作成することを義務とするもの

(注意)
 上記の記載内容は、平成23年6月12日現在の情報に基づいて記載しております。